-部屋の広さ パート3- 縁側 編

前回、塀は外構ではなく部屋の壁、そんなふうに考えたらリビングも相当広くなりますよね、という話をしましたが、さすがにそれはハードルが高い 笑。という人にはもう少し室内に近づけたものもあります。
昔からあるものなので、みなさんご存知かと思いますが、『縁側』です。
実はこの縁側にも部屋をとても広く感じさせる効果があるんです。しかもある程度室内のようにも使えるのでこれはもうリビングと言ってしまってもいいのではないか、ぐらいの効果があります。

今から約5年前に完成した『縁側の家』家の1/3が縁側なのでその名前の通りです。これはリビングの写真ですが窓を全開放し縁側と一体的に利用しています。視覚的な広がりも相当ありますよね。

縁側って本当にかっこよくて、その昔ながらの縁側を現代に合わせて創れたら広がりも感じられて使い勝手も良い最高の場所になるのではないかと考えました。現代に合わせるというのは、防犯上だったり明るさだったり、などなど。縁側がある家はだいたいリビングが真っ暗ではないですか?ですので透明な屋根をつけて明るさを確保しました、これで太陽の光がリビングに差し込みますし、雨に濡れない物干し場をつくれます。格子の扉をつければ外観のデザインもよくなり尚且つ防犯性も強化できますね!

リビングから外はこのように見えます、この場所が広がりと外からの視線を遮りながら、安心感を与えてくれます。実は、もう一つ秘密兵器があってですね。。。横からカーテンを引っ張り出すことができるんです!カーテンをつけると視線を遮ることができるので、夜のプライバシーを守ることができます、ということは、窓全開でおやすみすることができます。住宅街にいながら窓全開で布団に入れるというのは結構贅沢だと思うのは私だけじゃないはず 笑

こちらは夜の写真ですが、縁側の効果、一体的につながることでの広がりを感じてもらえると思います。
「なにも縁側じゃなくてこれを全部リビングにしてしまえば広いよね?」・・・確かに、そうですが、格子の扉までをリビングにしたとすると今度は外からの視線が気になってカーテンを閉めますよね、ということは格子の扉までがリビングです。縁側をいれた場合、縁側に守られている安心感があってカーテンを閉めなくても外からの視線は不思議と気にならないんです。なのでカーテンの外まで視線が広がります。(これは体感してもらわないとわからないと思うので、写真だけでなく見学会にはぜひ参加した方がいいと切実に思います。設計事務所の住まいってそこに建つべき形とお施主さんの要望を反映したものになっていますからね。)
他には、広いリビングをつくって室内で完結するより、リビングに季節を取り込んでごちゃ混ぜにできた方が飽きずに生活できる。これからずっと住む家なので、毎日、毎年同じ表情のリビングよりちょっと冷たい表情のリビングだったり、温もりある暖かい顔したリビングだったりした方が楽しくないですか?
ですので、縁側をいれることでリビングを広く見せながら季節を感じて生活する楽しみを提供できるんです。

うっすら内は見えますが、外の視線は気にならないんですね、外→半外(縁側)→内、こういう外と内との関係は部屋を広く感じさせるのはもちろん気持ちの安心感というめんでもすごく大切ですよー

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