よくリビングは〇〇帖以上ほしいなどの要望があるのですが、広さって他の要素で大きく変わってしまうんですよね。例えば吹き抜けがある場合、中庭などと一体的につながる場合、正方形と長方形でも変わってきます。共通するのは、視線が遠くまで抜ければ体感として広く感じるんですね。だから〇〇帖以上ほしいと言われた時は、面積ではなくドーンとした広いのが好きなんだな、ぐらいを頭に入れて設計するようにしています。
これは以前設計した『断熱箱の住まい-リノベーション-』のリビングです。リノベーション、そしてローコストということもあり、柱などは極力取らずに可能な限り既存のまま進める必要がありましたが、このリビングの広さは面積にすると9帖です。断熱性を高めるため天井高さは2.2mです。ただ、とても広く感じます。
理由は、L型に広がる開口部から視線が連続するためです。断熱材をいれた腰までの壁があることでリビングの外にさらに空間がある、つまり距離を感じることができるんですね。
リビングの外で子供が追いかけっこしています。腰までの壁があるのでリビングの外で、です。腰までの壁がなかったとしたらリビングで追いかけっこ、です。リビングの外で追いかけっこ。と、リビングで追いかけっこ。言葉だけでも広がりの感覚は変わってきますね。
もちろん〇〇帖というサイズ感を認識するのは大切ですが、そこだけに縛られなくても、とても広がるのある住まいをつくることは可能です!
敷地が狭くて広さが取れない、予算がなくて大きな家を建てられない。全然大丈夫です、面積が全てではないですから。
さすがに。ローコストで大豪邸をつくりたい。。。これは無理ですが 笑
気になる方はどうぞ→『断熱箱の住まい-リノベーション-』